希望 の 糸 東野 圭吾。 東野圭吾ナビサイト|希望の糸のあらすじ

東野圭吾「希望の糸」感想・ネタバレ 加賀恭一郎のサイドストーリー

希望 の 糸 東野 圭吾

加賀恭一郎シリーズ、ドラマでは 阿部寛さんが演じてるよね。 イメージが違う!・・・と思ってしまうんです。 溝端淳平さん演じる松宮刑事は違和感ないのですが。 小説の加賀恭一郎が好きです。 萌奈と行伸の苦しみ 汐見夫妻は 2人いた子どもを震災で亡くしていました。 やがて不妊治療の末、体外受精で生まれたのが萌奈です。 待ち望んで ようやく授かった娘。 夫妻が彼女を大切に育てる気持ちは とてもよく分かります。 でも萌奈にしてみたら、両親の愛情は重かったようです。 あたしは生まれた時から身代わりだった。 二人の子供が死んで、パパとママが自分たちの悲しみを紛らわせるために作った子供。 そうでしょ? 中学生になった萌奈。 母親は亡くなっていました。 父・行伸との暮らしにギクシャクする毎日です。 親子のすれ違いは悲しい。 行伸は 家族に関する秘密を抱えて悩んでいたのです。 弥生と共有し、綿貫と多由子をも巻き込んだ秘密。 やがて 弥生が殺されてしまう悲しい事件へと発展していきます。 松宮刑事の葛藤 真実を知った松宮は悩みます。 他人の秘密を暴くことが常に正義なんだろうかって。 警察に、そんな権利があるんだろうか。 松宮が言った言葉を受けて、「いい刑事になったな」 と、松宮を案じている加賀さんの姿が温かい。 加賀さんの言葉が素敵なんですが、それは書かないでおきます。 最近 父親が生きていたと知った松宮刑事は 「他人の秘密を暴くこと」 と、自分を照らし合わせて悩んでいたんですよね。 事件の裏に隠されていた真実と、松宮の父親に対する複雑な思いが重なって ため息をつきました。

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東野圭吾「希望の糸」あらすじ・感想!見えない糸で繋がる家族の物語

希望 の 糸 東野 圭吾

東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語。 「死んだ人のことなんか知らない。 あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」 ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。 どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。 閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。 捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。 災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。 容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。 2013年の「祈りの幕が降りる時」から6年。 沈黙していた加賀さんのシリーズのその先が遂に描かれたんですね。 でも、今回の主役は従兄弟の松宮刑事。 「赤い指」で初登場した時は、警視庁の捜査一課の刑事と日本橋署の刑事と言う関係でしたが、今は加賀さんも立場は代わりましたからね。 今作もプロローグからまた伏線の連発です。 構成的にジワジワと話の展開が読めていくのですが、実際の事件の革新的な部分は見えないまま犯人は逮捕されます。 犯行の動機の部分と事件の真相は分からないまま、犯人の供述で事件は終わろうとするのだけど、松宮と加賀は納得いかずに自分のカンを頼りに目星をつけた人物に会う。 懐かしき古畑任三郎を思い出すような捜査の進め方で、話の展開は読めないままでも綿貫と汐見と言う怪しい2人の確信に迫る展開が面白い。 ネタバレ的には、ありえないレベルの 医療ミスによって起こってしまった悲劇の物語。 なぜこの2組の夫婦が絡み合うのか?と序盤からの謎が、後半ジェットコースターの様に怒涛の真相激白となります。 しかも、松宮自身の親に関わる真実も絡み、事件の真相と自分に知らされてなかった衝撃の真実を耳にする事になるとても重い話の展開です。 まぁここが、東野さんらしいジワジワと伏線が明かされる展開で、読んでてまさかの連発ですね。 巧みな会話と洞察力での事件の真相に迫る推理力が凄かったです。 正直盛り込みすぎな部分もあり、あまりにも驚き提供してる感はありますが、全てが予想を超えた構成で読者を裏切らないのは流石だなぁと思いました。 加賀さんの物語と言うよりは、松宮の事件と秘密を明かす様なサイドストーリー的な部分が強く、加賀恭一郎シリーズは前作で一区切りですね。 また、加賀さんのキレのある事件解決と人情を見てみたいですね。

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東野圭吾「希望の糸」のあらすじ・感想

希望 の 糸 東野 圭吾

東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語。 「死んだ人のことなんか知らない。 あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」 ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。 どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。 閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。 捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。 災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。 容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。 【Amazon内容紹介より】 東野圭吾ファンではお馴染みの加賀恭一郎が登場しますが、メインとなる刑事は加賀の従弟・松宮脩平です。 彼は刑事としてだけではなく、事件の関係者としても事件に向き合い、ただ事件を解決するだけでなく、そこにある人の心についても深く向き合うことになります。 昨年映画化された『人魚の眠る家』もそうですが、本書も『 家族』という非常に難しいテーマを取り扱い、そこに一つの答えを出してくれました。 ミステリー要素もありますが、そこにある人間ドラマは必見で、令和に元号が変わっても東野さんの勢いはとどまることを知りません。 この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。 ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。 Contents• 再生 プロローグで、汐見行伸・怜子が登場。 彼らには小学生の娘・絵麻、同じく小学生の息子・尚人がいて、子供たちだけで新潟県長岡市にある怜子の実家に行くことになります。 しかし、そこで悲劇が起きます。 新潟を震源地とする地震が発生。 後に新潟中越地震だったことが判明します。 この地震によって絵麻と尚人は倒壊した建物の下敷きになって死亡。 夫婦は、特に怜子は生きがいを失い、今にも死んでしまいそうでした。 そこで行伸は、もう一度子供を作らないかと提案。 お互いに高齢ということもあり、体外受精を行ってもなかなか妊娠にまでたどり着けませんでしたが、不妊治療を開始して一年を目前にして怜子は妊娠。 女の子が生まれ、夫婦はこれから再生すると思われました。 スポンサーリンク 遺言状 後に判明しますが、新潟中越地震から十六年が経過しています。 金沢にある料亭旅館『たつ芳』の女将・芳原亜矢子は、末期癌の父・真次の死期が近いことを医師に告げられ、真次が懇意にしている弁護士・脇坂に相談します。 すると、真次は事前に遺言状を作成していたことが判明。 脇坂に勧められ、亜矢子は遺言状に目を通します。 内容に変わった点はないように思えましたが、最後の一文が亜矢子の目に留まります。 そこには、松宮脩平という人物が、真次と松宮克子との間に生まれた子どもであり、認知すると書かれています。 しかし、亜矢子に松宮脩平という人物に心当たりはありませんでした。 殺人事件 自由が丘にあるカフェ『弥生茶屋』のオーナー・花塚弥生が何者かの手によって殺害され、刑事である松宮脩平が捜査に臨みます。 そんな中、不動産屋から電話が入り、脩平は亜矢子が自分のことを探していることを知りますが、彼女のことは知りませんでした。 母親の克子に聞くと、知っているけれど教えたくないと拒否。 後日、脩平は亜矢子に連絡をとり、遺言状のことを聞かされ、直接会う約束をします。 弥生の事件について怨恨の可能性は少なく、脩平は弥生の元夫・綿貫哲彦に当たります。 綿貫は中屋多由子という女性と事実婚のような状態にありました。 綿貫は一週間前、弥生に呼ばれて十年ぶりに会っていたことを認めますが、特に不審な点はありませんでした。 スポンサーリンク 認知 新宿で亜矢子と会った脩平。 遺言状の内容など詳しい話を聞き、驚くしかありませんでした。 これが事実であれば、二人は姉弟ということになります。 脩平の父親は、勤めていた料理店が火事になって死亡したとされていました。 また真次は、旅館を継ぐために東京に料理修行に出ていて、妻・正美が交通事故にあったことで旅館に戻ったのだといいます。 料理修行の間、克子と関係を持っていればおかしな話ではありません。 亜矢子は、真次に一度会ってほしいと脩平にお願いしますが、脩平はこれを保留にします。 代わり 弥生のカフェに頻繁に出入りしていた人間の中に、汐見行伸がいました。 脩平が事情を聞きに行くと、複雑な家庭事情が見えてきました。 娘の萌奈は順調に成長して十四歳になっていましたが、怜子は白血病で二年前に亡くなっていました。 生きがいを一つ失い、行伸はますます頼るような目で萌奈を見るようになります。 それに気が付いていた萌奈は、亡くなった姉や兄の身代わりではないと悲痛な心境をぶつけ、親子の関係は最悪でした。 萌奈の提案で、夕飯は別々にとるなど、それはもう家族とはいえない状態でした。 スポンサーリンク 容疑者 脩平は、行伸が怪しいと睨んでいました。 たまたま仕事のついでに寄ったのがきっかけと話していましたが、弥生と何らかの関係があるように思えてなりませんでした。 また綿貫について、彼は警察に問い合わせ、弥生の遺品はいつ返ってくるのかと聞いていたことが判明。 さらに死後事務を弥生の両親に代わって引き受けたことで、元妻のためにここまでするかと脩平は不審に思います。 弥生の実家で聞き込みをすると、綿貫がアルバムにあった弥生の写る写真を一枚持ち出していたことが判明。 それは、まだ学生だった弥生が写るものでした。 弥生の影 脩平は、弥生や彼女のカフェのことを知らない萌奈にも聞き込みをします。 顔写真を見せると、弥生が萌奈の学校近くに来て、部活の練習を何度も見ていたところを目撃されていたことが判明。 脩平は二人の間に何かを感じますが、そこに連絡が入ります。 なんと綿貫の妻・多由子が、弥生を殺害したと自白したのでした。 自白 多由子は綿貫が弥生に呼ばれて会ったことは知っていました。 綿貫をとられてしまうのではと不安になり、多由子は弥生に会いに行きます。 弥生は綿貫を呼び出した理由を聞きますが、弥生はそれを一蹴。 頭が真っ白になった多由子は、衝動的に弥生をナイフで刺して殺害したのだといいます。 彼女が自白した時、聞き込みをしていたのは加賀でした。 加賀は、事件にはまだ裏があると考えていました。 そこで綿貫に改めて話を聞くと、弥生からカフェの話を持ち掛けられていたことを明かします。 しかし、まだ隠し事があることは明白でした。 過去 亜矢子のもとに、イケウチユミエの妹であるハヤマ、旧姓は森本という女性が電話がありますが、亜矢子は相手のことを知りませんでした。 すると相手はいいます。 弓江は、亜矢子の母親・正美が事故にあった時の車に一緒に乗っていたと。 その車を運転していたのは弓江の夫で、夫妻はすでに亡くなっています。 ハヤマは、事故について知らせたいことがあるといい、亜矢子にとある交換日記を渡します。 この交換日記の詳細は、結末で語られます。 医療ミス 脩平はこれまでの事実がある可能性に気が付き、行伸に事情を聞きます。 行伸たちはかつて不妊治療のために愛光レディスクリニックに通っていて、同時期に綿貫と弥生も通っていました。 そこで医療ミスがあり、弥生の受精卵が怜子に戻されてしまったのではないか。 つまり、萌奈は綿貫、弥生と血が繋がっていることになり、弥生が何度も萌奈の学校に行ったことも納得できます。 行伸は認めませんが、それは事実でした。 綿貫夫妻には二つの受精卵があり、廃棄予定のものがテーブルに置かれたままで、それが怜子の子宮に誤って戻されていたのです。 当時、医療ミスの可能性が高いことを病院側から伝えられていましたが、怜子は例え遺伝子が繋がっていなくても産むと決意していました。 行伸もそれに同意し、病院にはこのことを誰にも言わないと約束させます。 その後、怜子が亡くなると、本当のことを萌奈に伝えるべきではと行伸は迷い、まずは弥生にこのことを打ち明けます。 後日、DNA検査を実施し、弥生の子どもであり、行伸とは血が繋がっていないことがほぼ確定します。 弥生は悲しさや悔しさもありましたが、萌奈が生きていることを喜び、彼女のことを気にかけてくれました。 その後、弥生もこのことを綿貫に報告。 彼は執拗に萌奈のことを聞こうとしますが、知れば会いに行ってしまうと弥生は拒否。 綿貫が死後事務を受け持ち、弥生の若い頃の写真を持ち出したのは、自分の娘である萌奈を探すためでした。 そして警察にもそのことを伝えると、続いて綿貫も本当のことを警察に伝えます。 綿貫は多由子に手紙を書き、それを読んだ多由子は供述を変更したいといい、真実を語ります。 彼女は人生で二度、妊娠と堕胎をしていました。 誰にも望まれない妊娠で傷ついた彼女は上野のクラブでホステスとして働いていると、そこで客として来た綿貫と知り合います。 綿貫もまた子どもを欲しがっていて、二人は一緒に暮らし始めます。 しかし、一向に子どもができず、このままでは別れを切り出されるのではと不安な日々を過ごしていました。 そんな時、綿貫のスマートフォンを盗み見て、綿貫が養子縁組について調べていることが判明。 その時期に綿貫と弥生は会っていて、二人は養子を迎え入れるのではと多由子は勘違い。 いても立ってもいられず、多由子は弥生に会いに行きます。 弥生は綿貫との子どもがいることを打ち明けます。 自分はどうすればいいのかと茫然とする多由子に、弥生は『素敵な巡り合いがあると思う』といいました。 多由子は、綿貫のことを諦めなさいと言われているのだと勘違いし、弥生を殺害。 しかし巡り合いは妊娠のことを指していて、いつか綿貫との間に子どもができると励ましたくれていたのでした。 多由子は自分の勘違いを知り、加賀に自白したのでした。 その後、綿貫は留置所で多由子と会います。 多由子が妊娠したと打ち明けると、綿貫は喜び、多由子が出所したら三人で暮らそうといってくれます。 しかし、妊娠は嘘だと多由子はすぐに前言撤回。 彼女は、自分の妊娠を喜ぶ綿貫の顔をただ見たかったのです。 それを支えに生きていけると涙するのでした。 そもそも発端として、亜矢子の母・正美と森本弓江は愛し合っていました。 いわゆる同性愛者です。 それは二人が結婚してからも変わらず、真次とは跡継ぎを作るために結婚したのでした。 真次がそのことを知ると、亜矢子が成人したら離婚することを夫婦で決めます。 一方、克子は夫を癌で亡くし、一人で生きて行こうと料理店で働き出し、そこで真次と出会います。 真次は本当のことを伝えた上で交際を申し込み、克子もそれを受け入れます。 事実婚状態となり、幸せな日々を送っていましたが、一年が経つと正美が交通事故に遭ったと連絡が入り、真次は金沢に帰ってしまいます。 後にその交通事故は、妻が同性愛者だと知って激怒した弓江の夫が起こした心中自殺であることが判明します。 真次は正美の介護のために旅館を継ぐことになり、克子は別れを切り出します。 脩平の妊娠に気が付いたのはその後でした。 克子は脩平の存在を真次には伝えずに一人で育ててきました。 しかし、真次は脩平の存在に気が付き、正体を明かさないと約束した上で、脩平が中学二年の時に実は一度だけ会っていました。 脩平はそのことをよく覚えていませんでしたが、真次はその時に、遺言状に認知のことを書きたいと表明していたことが分かりました。 そして、真次は脩平と糸で繋がっていて、離さないといっていました。 大切な人と見えない糸で繋がっているのなら、たとえどんなに長くても希望が持てると。 結末~希望の糸~ 行伸が本当のことを話したことで、萌奈との関係は修復に向かって動き出します。 萌奈が聞きたかった言葉、それは『萌奈のことが大好き』でした。 まだ問題解決には時間がかかりますが、汐見家は再生に向かって歩き出します。 そして、脩平は入院する真次とついに対面します。 亜矢子からは真次が大事にしていた写真を見せられ、そこにはキャッチボールをする真次と脩平が写っていました。 亜矢子が席を外すと、真次の目が薄く開きます。 脩平がお父さん、と呼びかけると、真次の表情が少し変わったように見えました。 しかし、真次はすぐに目を閉じてしまいます。 亜矢子は戻ってきてどうしたかと聞きますが、脩平は何でもないと前置きした上で、こう言います。 長い糸が切れていなかったことに、ただ感謝していただけだと。 最後に 読んでいる途中では、伏線がバラまかれてばかりで、どう収拾つけるのかとハラハラしてしまいました。 しかし、読み終えてみると一人一人の人生がちゃんと着地を見せ、非常に満足のいく内容でした。 ただ一点。 物語の構成の都合があると思いますが、正美と弓江が同性愛者であるという件は個人的に蛇足だったように感じました。 事件の本質とは違った部分なので、そこはもう少し簡単にしても良かったのではと、読み終わって感動しているそばから言ってみたりします。 それでも名作であることに変わりはありません。 元号が令和に変わっても、東野圭吾は健在だと安心させてくれる作品でした。

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