骨髄 異 形成 症候群 余命。 ビダーザ(一般名:アザシチジン)治療の難しかった骨髄異形成症候群で初めて生存期間を延長

骨髄異形成症候群の看護|治療や予後・生存率とその看護計画について

骨髄 異 形成 症候群 余命

血液細胞は骨髄において造血幹細胞から産生されていますが、MDSではこの造血幹細胞が腫瘍化していると想定されています。 腫瘍化したMDSの造血幹細胞は、細胞産生能に乏しく、末梢血では貧血や好中球減少、血小板減少が様々な程度に認められます。 またMDSの造血幹細胞は形態に異常 異形成、dysplasia があり、これがmyelodysplastic(骨髄異形成)の名前の由来です。 軽度の血球減少であれば経過観察のみで十分です。 症状を呈する強い血球減少がある場合は、骨髄の状況(芽球比率や赤芽球の残存の程度 を勘案しながら治療を選択します。 骨髄異形成症候群は、患者さんによりさまざまな病態があるため、正確な検査と熟練した専門の医師の診断と個別の病態に合わせた治療が大切です。 骨髄異形成症候群とは 骨髄異形成症候群 myelodysplastic syndromes, MDS の疾患概念と診断基準は1982年に確立され、今日までの約40年間に様々な知見が蓄積されてきました。 骨髄において造血幹細胞から産生される血液細胞は、リンパ系細胞(Tリンパ球、Bリンパ球、NK細胞)と骨髄系細胞(赤血球、好中球、血小板)に大別されますが、MDSはこの骨髄系細胞に由来する悪性腫瘍です。 骨髄系細胞の悪性腫瘍には、他に急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病などがあります。 腫瘍化したMDSの造血幹細胞は、細胞産生能に乏しく、末梢血では貧血や好中球減少、血小板減少が様々な程度に認められます。 またMDSの造血幹細胞は形態に異常 異形成、dysplasia があります。 このように骨髄異形成症候群 MDS では血球が減少しますがMDS以外でも、様々な病気が血球減少を起こします。 これらには、免疫の病気、腎臓病、肝臓病、慢性呼吸器疾患など書ききれない種類の病気があります。 さらに、病院で処方される多くの薬(例えば高血圧の治療薬)で血球減少を起こす場合もあり、飲酒過多による血球減少も良く知られています。 MDSはこういった血球減少を起こす原因の中の一つで、その診断には他の原因ではないことを確認する必要があり、診断が難しいことで知られています。 特に芽球の増加がない場合(例えば、骨髄で芽球が5%未満)や染色体検査で異常がない場合、MDSの診断には細心の注意が必要です。 図1 造血幹細胞と血液の分化 骨髄異型性症候群は、明確な発症原因がない一次性MDS de novo MDS, primary MDS が多数を占めます。 その他には、他の悪性腫瘍に対する抗がん剤治療や放射線治療の数年後に起きる治療関連性骨髄異型性症候群(therapy-related MDS があります。 近年、様々な悪性疾患に高用量化学療法を行う機会が増加し、そういった疾患の予後が改善してきたため、治療誘発性MDSの頻度が増加しつつあります。 悪性リンパ腫の治療後や、他の血液疾患の治療後や自家・臍帯血・造血幹細胞などの移植後、固形がんの治療後にも見られます。 MDSは高齢者に好発し、診断時の平均年齢は70歳前後です。 高齢化が進む日本では、4人に1人が65歳以上であり、その数は3000万人を超えているので、この年齢層に上記の米国での発症頻度を適用すると、毎年22500人のMDS患者が新たに発症しており、 MDS患者の生存曲線から患者数をこの10倍と仮定すると、23万人程度となるはずです。 高齢化社会では極めて重要な疾患であることがこれでわかるでしょう。 骨髄異形成症候群の症状と診断 患者は、貧血、だるさ、めまい、動悸、息切れなどの症状を感じて検査を受けたり、特に自覚症状はなく健康診断で血球数の異常を指摘されて精密検査を受けて診断された場合が多いです。 血液検査で何らかの血球の異常がみられた場合には、次に骨髄の検査が必要となりますので、この時点で専門家に依頼する場合が多いです。 骨髄穿刺を行い、塗抹標本で細胞形態や芽球比率を算定し、穿刺液を用いて染色体分析を行うわけです。 MDSの主な症状は 1 明確な血球の形態異常(異形成)、 2 骨髄芽球比率の増加、 3 MDSに一致する核型異常です。 2 や 3 を認める場合、MDSの診断に十分経験がある者であれば、診断は比較的容易です。 しかし 1 の血球形態異常は、巨赤芽球性貧血、ウイルス感染症、薬物、アルコールによる貧血、ベンゼンや亜鉛などへの暴露などでも認められるため、検査に加え、病歴や臨床経過を良く吟味しこれらの疾患を除外することが必要です。 さらにこれらの除外を行っても、正常高齢者にも若干の造血細胞の異形成があるため、判断が難しくなります。 またそもそも形態の評価は客観性に乏しいため、典型的なMDSでなければ、症例経験をつんだ者でも診断に苦慮することが多いようです。 私のもとには、大学病院や大病院の血液内科でMDSと診断された多くの方が受診されますが、その方々の診断を再検討すると、15%程度の方は誤ってMDSと診断されています。 血液内科の中には移植医を標榜する医師もおり、誤った診断のまま幹細胞移植を勧めている事例も数多くみられます。 こういったことは日本に限ったことではなく、の創設者であるJohn M. Bennett医師によれば、米国での事情もほぼ同様である様です。 この事態は極めて深刻です。 MDSの診断で最も重要なものは、骨髄細胞の顕微鏡検査です。 正確な顕微鏡検査を行うためには、適切な骨髄検体を採取すること(少量を一気に取るこつをマスターしておく必要があります)、検体をガラス板に塗抹しこれに良い染色を施すこと(塗抹後すぐに乾燥させ、適切に調整した染色液を適切な時間反応させる必要があります)、染色した塗抹標本を観察し異形成の有無などを正しく読み取ることが必要です。 今までセカンドオピニオンなどで他の施設の標本を数多くみせていただきましたが、骨髄検体が十分とれていないものや、染色の不良なものなどが数多くありました。 また当然ながら塗抹標本の観察眼を磨くには、良い指導者から長期間の指導を受ける必要があり、指導者の質がとても重要になります。 私は上記のJohn M. Bennett医師とともに、若手血液内科医や医学生に塗抹標本の観察を指導する会を催しましたが、今後も同様な機会を設けたいと思っています。 フローサイトメトリー FCM 検査を御存知でしょうか。 フローサイトメトリーは細胞の特性などに応じたレーザーの反応を、数値化・グラフ化する検査機器です。 元々急性白血病やリンパ腫の診断に用いられてきた検査です。 その機器を使用して、いくつかの研究チームがMDSの正しい診断のために研究を重ねていますが、急性白血病の診断の様に簡単にはいきません。 現在のところ、私が開発したFCM解析法 Ogata-Protcol が最も信頼性が高いとされており、既にに採用され、WHO分類の改訂に採用する様にも国際研究グループから勧告されています。 Ogata-Protcolでは、CD34という分子を持つ細胞を定量化し、骨髄液に含まれる細胞に対する比率を求めます。 また、脱顆粒と呼ばれる顆粒がない好中球を識別して定量化します。 これらの結果を、0点なら「骨髄異形成症候群の可能性はまずない」と考えられ、2点以上であれば「骨髄異形成症候群が非常に疑わしい」と考えられます。 このスコアは「オガタ・スコア」と呼ばれ、診断の確認に有用であるとして、海外の複数のガイドラインで推奨されていますが、日本では、東京血液疾患診療所など少数の医療機関でしか行われていません。 検査を御希望の方は、当方まで御連絡下さい。 今後この検査が広まることで、正しく診断されることを願っています。 骨髄異形成症候群の病型分類とリスク分類 多くの骨髄異型性症候群の症例は血球減少を示します。 貧血、血小板減少、白血球減少(主体は好中球減少)が、単独あるいは複数で認められますが、一方で、白血球増加を示したり、白血球分画の異常(骨髄芽球などの未熟細胞の出現や単球の増加)を示すこともありますし、また、原因不明のMCV mean cellular volume 高値が診断のきっかけのこともあります。 一部のMDS(refractory anemia with ringed sideroblastsと呼ばれる病型の方の一部)では血小板増多を示すこともあります。 末梢血の好中球は、顆粒の減少や核の異形成を示すことがあります。 細胞の異形成は、骨髄細胞で検討する方が分かりやすい場合が多いです。 骨髄では細胞異形成に加え、骨髄芽球比率の増加をみることも多く、こういった細胞学的特徴を基に、病型分類がされています。 表1にはWHO分類2008年の病型を示します。 「RCUD」「RARS」「RCMD」「5q-症候群」「MDS-U(分類不能型)」は、いずれも骨髄中の芽球の割合が5%未満の病型です。 , 2008; 88-93, IARC. より作成 MDSの予後を左右するものは、多くの場合、正常細胞の減少です。 芽球が増えた場合は血球減少がいっそう強くなるので、症状が強くなりますし、芽球の組織への浸潤により様々な症状を呈し、これが致命的になることも多いです。 血球減少の程度、骨髄の芽球比率、核型(染色体分析結果)などを総合して、予後予測を行います。 核型を用いるのは、核型と芽球の増加との間に関連があるためです。 最も多用されてきたリスク分類法を表2、表3に示します。 症状を呈する強い血球減少がある場合は、骨髄の状況(芽球比率や赤芽球の残存の程度 を勘案しながら治療を選択します。 貧血が強い場合は、運動能力が低下し、軽い動作で息切れなどが出やすく、また転倒のリスクも上昇します。 血小板減少が強い患者が転倒すると、出血を起こしやすいので、特に頭部打撲には注意が必要です。 MDSの貧血は骨髄での造血機能が低下することで起きています。 赤血球産生の材料である鉄などは体内に十分あるにもかかわらず、骨髄での造血ができない状態であり、従って鉄などの補充は無効であるばかりか、有害であることの方が多いのです。 鉄欠乏性貧血などで用いる、いわゆる貧血食は供しません。 骨髄芽球の少ない例では、アンドロジェンやシクロスポリンが奏効することがありますが、シクロスポリンは保険適用外です。 染色体検査で5q-(5番染色体長腕の部分欠損)を持ち、かつ他の染色体に異常がなく、IPSS予後スコア(表2)が低く、輸血依存性がある例では、が効果がある場合もありますが、日本人で5q-の染色体異常のみが単独で存在することは極めて稀です。 こういった治療を行いながら、貧血症状の強い例には適時輸血を行います。 かつては、輸血を重ねると鉄分が蓄積しヘモクロマトーシスとなり、臓器障害を起こすことが問題でした。 現在では、経口鉄キレート剤であるが使用可能であり、臓器障害の回避が可能となっています。 長期に渡り輸血を繰り返す場合、フェリチン値などを参考にしながらデフェラシロクスの使用を考慮します。 また輸血が頻回になっている場合、エリスロポエチン製剤による治療を行う場合もあります。 エリスロポエチンは造血作用を持つサイトカインです。 かつては骨髄異形成症候群の治療の中心は輸血でしたが、エリスロポエチン製剤が使用できるようになって、輸血から解放されるケースもあります。 血中のエリスロポエチン濃度が十分にあっても効果がある場合もあるので、試してみる価値はある治療です。 好中球減少で起きる感染は、細菌、真菌によるものです。 感染予防のための口腔ケアは重要で、血小板が少なく出血しやすい場合は、柔らかいハブラシや綿棒など、出血を助長しない口腔ケアを指導します。 肛門部も常に清潔にしておくことが重要です。 シャワーなどに制限はなく、むしろ清潔を保つために行った方が良いです。 また、動物との過度な接触(キスをしたり)、土いじりなど土やほこりを吸い込む危険がある行為は避けた方が無難です。 血小板減少による出血症状は、軽い場合は皮膚の点状出血ですが、皮膚の出血症状が広範になったり、粘膜出血が顕著になった(口腔粘膜の強い出血症状や下血など)場合は、多くの場合、血小板輸血などの対処が必要です。 また、心筋梗塞の既往などで抗凝固剤を服用している患者さんは、血小板が一定のレベルを下回った場合は、抗凝固剤を中止した方が良いです。 通常は血小板2万~5万以下を中止基準にしています。 骨髄異形成症候群に対する同種造血幹細胞移植 かつては同種造血幹細胞移植が、MDSの治癒をもたらす唯一の治療と考えられ、可能な限りこれを施行していた施設も多かったです。 しかしながら、2004年の雑誌に、比較的若年者であってもMDS患者に早期に移植を行うと、移植関連死などによって、移植を行わない例に比べ予後が悪いことが報告されました。 その報告で用いられたデータの多くは、造血幹細胞移植の発祥の地で、全米1の移植センターとも言われるのデータです。 加えて最も成績が良いとされる比較的若い兄弟姉妹間の移植データであったため、関係者に与えた衝撃は大きいものでした。 その後も2012年に出されたの論文でも脱メチル化剤(アザシチジンなど)と幹細胞移植の生存期間に対する効果は同等であり、「芽球の多いMDS RAEB、RAEB-t に対する造血幹細胞移植と輸血主体の治療の比較」と題された欧州多施設共同研究結果(2013年)によっても造血幹細胞移植と輸血主体の治療の生存予後はほとんど変わりませんでした。 つまり、骨髄移植がその他の治療より生存予後を延長するという結果は得られなかったのです。 芽球が多い場合、血球減少が進行した場合の治療 芽球が多い場合には、による治療が中心となり、約40%程度で奏効します。 通常の抗がん剤に比べ格段に副作用が少なく、アザシチジンの出現によってMDSの治療は劇的に変化しました。 効果がある場合は、芽球が減少し、血球が増加します。 高リスクの患者さんを対象とした海外の臨床試験では、輸血などの支持療法や抗がん剤を使用した通常治療と、アザシチジン治療との、生存期間、生存率を比較した結果、通常治療の生存期間中央値が15. 0か月だったのに比べ、アザシチジン治療では24. 5か月に伸びたことが確認されました。 また、2年後の生存率もアザシチジン治療群は50. 8%であり、通常治療群よりも約2倍高いという結果でした。 アザシチジンによる治療は、ほとんど症状のない早期に開始してもメリットはあまりありません。 病気が進行し、症状が現れてから開始することが勧められています。 投与は28日間を1サイクルとして、最初の1週間は1日1回、皮下注射または点滴静注で投与します。 その後3週間は休薬。 29日目から2サイクル目がはじまり、1週間投薬、3週間休薬を繰り返します。 効果が現れるまでには、4~6サイクル(約半年程度)かかります。 その後、効果がある間は投与を継続します。 中には長年にわたり発症前とほとんど変わらぬQOLを保てる方もいます。 注意すべき副作用としては、骨髄抑制があります。 白血球や血小板、赤血球などの血液細胞が減少し、身体を細菌やウイルスから守る防御機能が低下するため、感染症にかかりやすくなり、発熱などを起こします。 出血もしやすくなります。 あらかじめ医師や薬剤師から説明を聞き、疑わしい症状が出た場合は、速やかに医師の診察を受けることが大切です。 また、芽球増加のないMDSでも、治療不応の強い血球減少がある場合にアザシチジンが使用されることがあります。 またアザシチジンに続く治療薬がないため、副作用のために使用できない人やアザシチジンの効果がない人、効果があったけれども効果がなくなって来た人などは治療が大変難しくなっています。 そのような場合でも、アザシチジンを他の薬と組み合わせることで再度効果がでる場合もありますが、そのような治療は一般の治療機関では受けることは出来ません。 MDS治療の将来 現在、内外を問わず、新薬の開発は多くの製薬会社によって進められており、第3相試験まで進んでいる薬品もあります。 また、白血病に使用されている薬品の適用拡大の試験を行っているものもあります。 今後も治療は難しいとは思いますが、新しい薬品の登場により、MDS治療は様変わりしていくことでしょう。 私たちもMDSに効果のある薬品を今後とも発掘していき、さらに治療を進化させ、完治を目指して努力していくつもりです。 骨髄異形成症候群は、病型やリスク分類が同じであっても、それぞれの患者さんによって、現れる症状や病気の進行などには大きな違いがあります。 100人の骨髄異形成症候群の患者さんがいれば、100通りの治療が必要であるといえます。

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骨髄異形成症候群(MDS)の余命とは~種類によって症状や経過が異なる~

骨髄 異 形成 症候群 余命

1、骨髄異形成症候群とは 1-1、骨髄の働きと造血のしくみ 骨髄は骨の内側の髄空を埋める組織で、人にとって重要な造血の役割を担っています。 造血とは、全ての血球成分(白血球、赤血球、血小板)を産生することを言います。 骨髄にある造血幹細胞は、全ての血球成分へと分化する能力を有しており、分化を繰り返しながら次第に成熟して、正常な機能を有する成熟血球を作り出します。 また、分化だけではなく、造血幹細胞には自分と同じ細胞を複製する能力があり、自分自身を複製することで血液中における血球の総数を維持しています。 血液の癌と言われる骨髄系の腫瘍は、この造血幹細胞に遺伝子変異を生じ、骨髄系細胞が腫瘍性増殖や形態異常を呈する疾患です。 骨髄系腫瘍は、以下の4つに大別されます。 特有の症状がないため自覚症状に乏しく、健康診断や別の目的で行った採血によって偶然発見されることが多い疾患です。 上の分類において、急性骨髄性白血病は、末梢血で芽球(成熟していない血球)が増えてしまう状態で、「増殖性」の病気です。 一方で、骨髄異形成症候群は、骨髄で「形態異常(異形成)」を呈した血球が増えます。 この異形の血球は、正常な機能を持たない無効造血(アポトーシス)を行い、更に、正常な造血幹細胞の増殖を抑制させ、血液中の正常な血球を不足させてしまいます。 そして、骨髄中の芽球の割合が20%以上になると、急性骨髄性白血病に移行する率が高くなるとされています。 つまり、骨髄異形成症候群は白血病の前段階であるといえます。 1-3、骨髄異形成症候群の症状 骨髄異形成症候群には、特有の症状はありません。 しかし、異形成された血球ばかりが増えると、正常の血球の割合が減少しますから、それぞれの血球が働きを担うことができなくなります。 身体全体に正常な血液細胞を送り出せなくなるため、さまざまな身体の異常を呈してきますが、それぞれの血球の働きが低下した状態=骨髄異形成症候群の症状、となります。 しかし、全ての患者が移植適応にあるわけではなく、患者個々の症状や病態・年齢や健康状態(ADL)、更に患者の求めるQOLを考慮して治療方針を決定します。 治療法は大別すると3つに分けられ、近年では更に緩和ケアがメインとなる経過観察も、選択肢の一つとして挙げられます。 そこで、代表的な予後予測システムとして、IPSS(International Prognostic Scoring System : 国際予後判定システム)とIPSS-R(Revised IPSS : 改訂IPSS)があり、これらの予後因子を組み合わせてリスクを判定します。 (IPSS・IPSS-Rについては、日本新薬が見やすいので参照してください。 )合計スコアがどのリスクに当てはまるかによって、リスクを4分類して予後や急性骨髄性白血病に移行する確率などを予測します。 7 11. 8 中間リスク-1 0-1 3. 5 5. 2 中間リスク-2 1. 5-2 1. 2 1. 8 高リスク 2. 5以上 0. 4 0. 3 大阪市立大学・大学院医学研究科 血液腫瘍制御学 医学部 臨床検査医学 医学部附属病院 血液内科・造血細胞移植科 より抜粋 4、骨髄異形成症候群の看護計画 骨髄異形成症候群は、根治的治療となるものが同種造血幹細胞移植しかなく、臨床の場では化学療法・支持療法を行っている患者の看護にあたることの方が多くなります。 看護師が介入すべき問題としては、症状でもある貧血・易感染状態・出血傾向となります。 今回は、この中で易感染状態に的を絞り、看護計画を立案していきます。 血液データ 2. 骨髄検査データ 3. IPSSスコア 4. 治療内容(G-CFS使用・赤血球輸血・血小板輸血の有無) 5. バイタルサイン 6. 食事摂取量 8. 感染徴候の有無 (咳嗽・喀痰・頭痛・尿混濁・下痢・腹痛・関節炎・筋肉痛皮膚・粘膜の状態等) 9. 患者の疾患に対する理解度 10. 環境整備の徹底により、感染源を排除する 2. 検査データ・症状により、個室へ移動する 3. 医師の指示により、空気清浄器を使用する 4. 室温・湿度を調整する 5. 排泄後の手洗いを徹底する 6. 食事前の手洗いと口腔ケア(出血傾向のひどい場合は口腔清拭)を確認する 7. ADLと安静度に応じた保清の介助を行う (手洗い・歯磨き・含嗽・シャワー浴・清拭・洗髪・陰部洗浄・爪切り等) 8. 骨髄異形成症候群による易感染状態にあることを説明する 2. 感染予防の必要性を説明する 3. 排泄後の手洗い、食事前後の手洗いと口腔ケアを確実に行うよう指導する 4. 家族へ、面会や差し入れ・見舞い品(食べ物等)について指導する まとめ 骨髄異形成症候群は、根治治療が造血幹細胞移植の移植しかないこと、高齢の患者が多いことから、積極的治療を行って完治する患者は、あまり多くありません。 また3大症状である貧血・易感染状態・出血傾向に対する理解が難しく、患者本人が予防することが難しい側面もあります。 看護師は、退院後の生活も見据えた指導など、入院中から関わるようにしていきたいですね。

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骨髄異形成症候群(MDS)と余命:質の良い生活をできるだけ長く送るために

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大きく分類すると赤血球、白血球、血小板ですが、白血球の中には、リンパ球、単球、好中球、好塩基球、好酸球が存在します。 これらの7種類の血球を骨髄の造血幹細胞や前駆細胞が成熟するとそれぞれの血球として役割を果たします。 造血細胞の遺伝子に異常があると、いずれかの血球が減少してきます。 骨髄異形成症候群の初期症状として、自覚が無い場合もありますが、疲れやすさや息切れ、内出血を起こしやすくなったり、感染しやすくなる、などの症状の一つでもあれば内科を受診することが必要です。 減少した血球が赤血球であれば、貧血や息苦しさなどの症状が出てきます。 血小板の減少では皮下出血やあざ、歯肉の出血、鼻出血が増えてきます。 白血球の減少では免疫力の低下により感染症を起こしやすくなります。 二次性骨髄異型性症候群では、放射線被ばくや化学療法が原因になります。 そのため、初期の内は暫定的な病名が付けられます。 血液検査により血球の数や白血球中の好中球やリンパ球の形や細胞を顕微鏡下で検査、骨髄液検査では、血球の前段階の芽球の割合や異常細胞の有無を調べた上で、染色体検査や遺伝子検査によって重症度別に5つに分類されます。 1)不応性貧血 骨髄の未熟な芽球が5%未満で、白血球減少、血小板減少を伴うことがある貧血のこと。 最も予後がいい症状です。 5年生存率は10~20%で、急性白血病に移行する場合もあります。 2)鉄芽球性貧血 骨髄の中に未熟な赤芽球が見られる状態で、赤血球が減少するため不応性貧血と似たような症状です。 抗がん剤と対症療法などが行われますが、30%前後が急性白血病を発病します。 2年生存率は20%程度です。 3)骨髄芽球が増加した不応性貧血 骨髄の中の未成熟な芽球が5~20%の場合で、骨髄と血液に典型的な異常が見られます。 化学療法により半数程度が寛解状態になりますが、その状態が持続することはないため、骨髄移植以外に手段はありません。 4)骨髄芽球が増加中の不応性貧血 明らかな原因の無い場合と、放射線治療や抗がん剤を使った事がある者に分けられて、放射線による二次性骨髄異形成は化学療法に効果が期待できないので、対症療法、または臨床試験の対象になります。 対症療法として輸血が主に行われます。 病気の進行を把握しておくことで、期限付きですが感染症と出血に気を付けながら、通常の日常生活を送ることが出来ます。

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